YouTube で上位表示することに苦労していませんか?
YouTube は、Google に次いで世界で2番目に大きい検索エンジンです。
しかし、Google よりも集客手段として活用されていないばかりか、最低限の SEO すらしていない動画がほとんどです。
そこでこの YouTube の SEO対策ガイドでは、あなたの動画が Google検索 と YouTube の両方に上位表示するために必要な基本の5ステップを解説します。
YouTube の SEO 対策とは
YouTube の SEO 対策とは、投稿した動画を YouTube 内の検索結果で上位表示させたり、関連動画としての露出を増やすことを目的とした施策です。YouTube(Google)に動画の内容を伝えるために、タイトルや概要欄などをターゲットとなるキーワードに最適化することが基本戦略です。
そして、基本的な内部対策を行ったうえで、視聴者や再生回数を増やすためのプロモーション戦略を行います。コンテンツの内部対策を施したうえで外部対策を行う流れは、いわゆる一般的なテキストコンテンツにおける SEO 戦略と同じ流れといえます。
なおこのガイドでは、YouTube 内での上位表示だけでなく、Google 検索から直接トラフィックを獲得するための戦略も解説します。YouTube だけでなく Google 検索からトラフィックを得られれば、高いパフォーマンスが期待できます。
Step1. YouTube のキーワード選定をする
YouTube のキーワード選定で最も重要なことは、Google の検索結果に動画が表示される”ビデオキーワード”を探すことです。ビデオキーワードとは、YouTube だけでなく Google の検索結果にも表示されるキーワードを意味しています。
つまり、ビデオキーワードで最適化した動画は、Google検索から直接アクセスを得られるのです。たとえば、”エッグベネディクト 作り方” というキーワードはビデオキーワードです。Google検索すると検索結果に動画が表示されるからです。
一般的に Google検索では、次のようなタイプの検索キーワードにおいて動画を表示する傾向にあります。
- チュートリアル(具体例)
- ハウツー
- レビュー
- 実験・デモンストレーション
- プレゼンテーション
1. ビデオキーワードを探す
ビデオキーワードを探す一番シンプルな方法は、あなたの分野のキーワードを Google検索して、検索結果に動画が表示されるキーワードをリストアップすることです。さらに、次は優先してチェックするべきキーワードを効率的に探すテクニックです。
Ahrefs の Keywords explorer で検索する
SEOツールの Ahrefs の Keywords explorer で、YouTube におけるキーワードのデータを検索できます。有料ツールを利用して検索する手段としては最もオススメの方法です。サンプルでは、”ダイエット”で検索しています。
Ahrefs > Keywords explorer > YouTube タブをクリック > キーワードを入力 > 検索
検索したキーワードの検索ボリュームやクリック数のほか、関連キーワードの詳細な情報を得られます。関連キーワードのアイデアは、動画のテーマ探しに役立ちます。今回のサンプルキーワードの”ダイエット”の場合、ダンス、食事、筋トレなどがダイエットにおけるサブカテゴリであることがひと目でわかります。
YouTube のサジェストキーワードを探す
YouTube の検索ボックスに、アンダースコア「_」を入力してからキーワードを入力すると、関連性の高いサジェストキーワードが表示されます。次は、”_サッカー” で検索した場合のサジェストキーワードです。
儲け学のキーワード検索ツールでサジェストキーワードを探す
儲け学のキーワード検索ツールは、前述の YouTube のサジェストキーワードを効率よく調査できます。動画に関連するキーワードを入力して検索するだけです。
キーワード検索ツール > キーワードを入力 > YouTube を選択 > 送信
YouTube で直接サジェストキーワードを検索するよりも、大量のキーワードリストを取得できます。
Keyword Tool でリサーチする
キーワードリサーチツールの Keyword Tool は、YouTube のオートコンプリートからロングテールキーワードのリストを得ることができます。検索ボックスにメインキーワードを入力します。
大量のキーワード候補を得られるので、これらのキーワードを Google検索して、ビデオキーワードを探します。
YouTube アナリティクスのトラフィックソースを調べる
もしあなたがすでに動画を YouTube に投稿しているならば、YouTube アナリティクスのトラフィックソースレポートは貴重な情報源です。トラフィックソースの「YouTube 検索」の項目では、あなたのビデオを視聴したユーザーが使用した検索キーワードを確認できます。
レポートでは、検索キーワードに使用されているにも関わらず最適化していないキーワードを探します。こうしたキーワードは、最低限の施策で上位表示を期待できるからです。
競合チャンネルの人気動画のキーワードを調べる
あなたの競合チャンネルの人気動画をリストアップして、その動画がターゲットにしているキーワードをチェックします。特に、視聴回数が多い動画は、ビデオキーワードをターゲットにしている可能性が高いです。
その他の競合動画分析ツール
次のツールは、競合の動画分析にとても役立ちます。
- YT Cockpit:YT Cockpit は、キーワードリサーチツールで有名な SwissMadeMarketing が提供する YouTube のキーワードリサーチツールです。素晴らしいキーワードアイデアを生成するだけでなく、競合の動画情報を丸裸にします。
- TubeBuddy:TubeBuddy は、競合の動画情報を分析できる chrome の拡張機能です。特に、動画に設定しているタグを確認することに便利で、タグから新しいキーワードアイデアを得られます。
2. キーワードの検索ボリュームを調べる
ビデオキーワード候補のリストを構築したら、Googleキーワードプランナーや Ahrefs (Ahrefs の Keywords Explorer の使い方はこちら)などのツールでキーワードの検索ボリュームを調べます。ニッチ過ぎてだれも検索しないようなキーワードで動画を投稿しても意味がないからです。
十分な検索ボリュームをもつビデオキーワードを探し出したら、キーワード選定の完了です。なお、検索ボリュームの具体的な数字を示すことは難しいのですが、集客を念頭に考えると300以上が1つの基準だといわれています。
Step2. YouTube に最適化した動画を作る
注意:このステップは、動画をイチから制作する場合の注意点や必要なツールについて解説しています。既に動画の制作が完了していて、すぐに動画の SEO にとりかかりたい場合は次のステップ3に移行してください。
動画の作り方には、大きく分けて2つの方法があります。自ら機材やツールを準備して制作する方法と、第三者のプロフェッショナルに依頼する方法です。どちらの方法にせよ、基本的に動画制作は力を注ぐほど大きな成果を得ることができます。
個人(自社)で動画制作する場合
個人制作の一番の問題点は、動画の品質です。そのため、最低限の品質を得るために次のような機材やツールを準備する必要があります。(動画制作のおすすめツールリストはこちら)
- ビデオの録画・編集ツール
- パソコンのスクリーン上を録画したり、動画を編集するツールです。
- USBコンデンサーマイク
- パソコンに直接接続するマイクです。動画に音声を加えるなど、ボイスオーバーに使用します。音声は、ユーザーの満足度に大きく影響するのでマイクは非常に重要です。
- ウェブカメラ
- 話し手の顔・上半身を撮影する場合に使用します。
- デジタル一眼レフカメラ
- 人物をメインに据えた動画を撮影する場合に使用します。
- コンデンサーマイク
- カメラに接続して、音声を録音するためのマイクです。
- ポップブロッカー
- マイクに装着して、息やつばなどのノイズを防ぎます。
- 照明
- LEDライトがおすすめです。
これらの機材・ツールを準備できれば、PowerPoint や Keynote のプレゼンテーション、パソコンのスクリーンを表示しながらのチュートリアル、近距離からのヘッドショット(上半身)撮影などの動画を高品質で制作できます。動画マーケティングを継続的に行っていく予定があるのならば必要な初期投資です。
プロフェッショナルに依頼する場合
高品質な動画を制作するために、ビデオ撮影から編集までをプロに依頼することも素晴らしい選択肢の1つです。動画制作が継続的ではなく、スポットでのキャンペーンなどの場合に検討するべきです。クラウドワークスなどでフリーランスのプロにかんたんに依頼できます。
Tips. 動画のフレームワークを決める
ビデオの制作方法に関わらず、コンテンツを制作する前にフレームワークを決める必要があります。誰に、どんな目的で、どのような動画を提供するのかを決めることは、コンテンツの軸となる重要な要素です。
1. 視聴者のレベル
誰のために動画を制作するのかだけでなく、あなたの商品・サービスを購入する可能性のある見込み客のレベルに合わせることも重要です。
たとえば、私がとても専門性が高い SEOツールを販売している場合、SEO を全く知らない初心者に向けた動画を制作しても商品の購入にいたる可能性は低くなります。つまり、1つの動画で複数のレベルのターゲットを対象にするべきではありません。
2. 視聴者に与えるベネフィット
あなたの動画が視聴者にもたらす利益を明確にすることは、見込み客が動画を視聴する強い動機となります。そのため、あなたのブログの読者や見込み客がどのようなことに関心をもち、どのような問題を解決したいのかを把握する必要があります。
たとえば、私が Google で上位表示させる方法を解説している動画を投稿すれば、儲け学のニュースレター登録者の多くの人が視聴してくれるはずです。なぜなら、儲け学の読者の多くが SEO の問題を抱えているからです。
あなたの読者の最大の問題は何ですか?
3. 動画コンテンツのタイプ
動画コンテンツのタイプはたくさんあります。読者や見込み客に適したタイプを選択することが重要です。(コンテンツのネタを生み出す公式はこちら)
- ハウツー
- チュートリアル
- 具体的なテーマに関する戦略・情報提供
- 商品・サービスのレビュー
- 商品・サービスの実演
たとえば、エクササイズでダイエットしたい人は、実際に体を動かすための動画を求めています。エクササイズで消費するカロリー計算の方法を知りたいわけではありません。見込み客が求めるテーマであっても、動画タイプが異なるだけで再生ボタンはクリックされません。
YouTube の最適な動画の長さは?
YouTube や Google 検索において、時間が長い動画のほうが短い動画よりも上位表示される傾向にあります。
BACKLINKO によると、YouTube の検索結果1ページ目の動画は、平均14分50秒です。(その他の YouTube の SEO 統計データはこちら)
しかし、一概に長い動画を作成するべきではありません。
なぜなら、ユーザーにとって最適な動画の長さは、あなたのコンテンツの種類によって異なるからです。
では、あなたの分野の最適な動画の長さをどのように探せばいいのでしょうか?
参考にするべきは、あなたの競合動画です。あなたが作成しようとしている動画のテーマで上位表示している競合動画を探して、あなたがターゲットとしている視聴者が、どの程度の動画の長さのコンテンツに満足しているかをチェックします。
ユーザーエンゲージメントを判断する指標
YouTube の上位表示を目指す動画を制作するうえで最も重要なポイントは、動画の「質」です。たくさんのユーザーを魅了するエンゲージメントの高いコンテンツを提供しなければ、どんな SEO対策を施しても上位表示できません。
YouTube は、動画の質を評価する材料として次の指標を利用しています。通常の検索アルゴリズムと大きく異り、ユーザーエクスペリエンスを重視しています。
総再生時間
総再生時間は、YouTube のランキングを決定するうえでとても重要な要因です。総再生時間のレポートは、YouTube の [クリエイター ツール] > [アナリティクス] > [操作性時間] で確認できます。
このたび、視聴者に長く見続けられる動画が YouTube の検索結果に表示されやすくなるように、システムに変更を加えました。この変更は、再生時間を重要視して YouTube 上で動画をとりあげていくために継続的に行われている取り組みの 1 つであり、今年 3 月以降に行われた関連動画やおすすめ動画を表示するシステムの変更や、最近実施された YouTube アナリティクスの機能改善に続くものです。
総再生時間を高めるためには、視聴者維持率の高い動画を継続的に投稿することが重要です。
視聴者維持率
視聴者維持率とは、動画が視聴者の注目をどの程度維持できたかをパーセントで示しています。視聴者維持率が高いことは、動画の質の良さを示しているといっても過言ではないでしょう。
視聴者維持率のレポートは、YouTube の [クリエイター ツール] > [アナリティクス] > [視聴者維持率] で確認できます。
視聴者維持率を最大化する方法
- 動画の冒頭15秒で大きな関心・注意を惹き、再生直後の離脱を防ぐ。
- ユーザーの離脱率の高いポイントを視聴者維持率のレポートで特定して、動画から削除する。
- ユーザーを退屈させないための動画構成・演出に気を配る。
セッションあたりの再生時間
セッションあたりの再生時間とは、あなたの動画を視聴したユーザーが、YouTube に滞在して動画を再生した時間です。つまり、ユーザーを YouTube に長く滞在させる動画を評価するということです。
セッションあたりの再生時間を高める方法
- 各動画の終わりに、あなたの動画やチャンネルへのリンクを設置する
- あなたの動画を視聴したユーザーが関心を持つ可能性の高いプレイリストを作る。
コメント
コメントの多い動画は、エンゲージメントが高く上位表示の可能性が高いです。なぜなら、コメントをするということは、少なくとも動画を視聴しているからです。そのため、コメントを促すメッセージを動画に加えたり、ユーザーからのコメントに返信するなどのアプローチを行うべきです。
チャンネル登録
ユーザーが動画を視聴した後にチャンネル登録をしたら、それはとてもポジティブな要因になります。ユーザーが動画に価値を感じて、継続的にあなたの動画を視聴したいというサインだからです。そのため、動画の末尾にチャンネル登録を促すメッセージを加えるべきです。
ソーシャルシェア
Facebook、Twitter、Google+などの SNS のシェアは、アクセス数を増加させるうで重要なポイントです。特に、Facebook は重視するべきソーシャルメディアです。なぜなら、Moz によると、動画をたくさんの人に視聴してもらいたいのならば、Facebook に動画を投稿することは最も優れたプロモーション戦略だからです。
後で見る
動画が、”後で見る”に追加されることは、ポジティブな要因です。
評価
サムアップ・サムダウンは、わかりやすい動画の評価です。ただし、どんなに素晴らしい動画であっても一定の割合でサムダウンが存在するのは仕方ありません。グラミー賞を受賞した音楽であっても次のとおりです。
Step3. 動画の SEO を行う
次は、YouTube に動画をアップロードする場合に最適化するべき SEO のポイントです。特に、タイトルと説明文(概要欄)は重要です。
ファイル
おそらくランキング要因ではありませんが、アップロードする動画ファイルにキーワードを使用します。ただしファイル名は英語である点に注意が必要です。たとえば、キーワードが”YouTube SEO”だとしたら、ファイル名は、YouTube_seo_video.mp4 のようにします。
タイトル
タイトルには、上位表示を目指しているキーワードを全て使用します。たとえば”見込み客 リスト”というキーワードがターゲットならば、”見込み客リストを作る方法”のようなタイトルになります。
タイトルはウェブページの内部対策と同様にとても重要で、キーワードはタイトルの先頭付近に配置させます。さらに、クリック率を高めるために、クリックを誘発するようなフレーズをタイトルに加えます。
説明文(概要欄)
説明文はとても重要です。なぜなら、Google と YouTube は、日本語を完全に理解できないので、コンテンツ内容の理解を動画の説明文に大きく依存しているからです。
そのため、説明文は、Google と YouTube にあなたの動画の内容を適切に伝える重要な要素です。次は、説明文を作成するうえでの必須ポイントです。
- CTA となる外部リンク(ウェブサイトやスクイーズページ)を、説明文の冒頭に設置する。
- ”もっとも見る”ボタンをクリックしないで表示される範囲で、動画の概要を魅力的に表現する。
- キーワードを文章の冒頭50文字以内に使用する。
- キーワードを3~4回使用する。
- 説明文は最低でも500文字以上にする。
- 他の自社動画へのリンクを設置する。
これらのポイントをおさえた詳細な説明文は、ロングテールキーワードの上位表示に役立つだけでなく、他者の動画で関連動画として表示される可能性が高くなります。次のサンプルは、”見込み客 リスト”というキーワードで作成した説明文です。
サンプル #1
タイムスタンプとチャプター機能を利用して、次のサンプルのように上位表示したいキーワードや関連キーワードを目次のように活用する方法も効果的です。
動画の概要にタイムスタンプを活用することで、自然に強調したいキーワードを加えることができます。さらに、チャプター機能は視聴者にとっても利便性が高いので、動画の満足度に影響を与えます。動画のチャプターを有効にするには、タイムスタンプの最初が 00:00 で始まるよう設定します。
キーモーメント(Key Moments)
キーモーメントとは、Google の検索結果に表示された動画に、特定の場所にスキップして再生できる機能です。YouTube の動画の場合は、上記のようにタイムスタンプと概要を記載すればキーモーメントが表示されます。YouTube 以外の動画の場合は、構造化データのマークアップが必要です。
キーモーメントが表示された動画は、検索結果でとても目立ちます。そのため、動画の開始時間と概要を記載することは、検索トラフィックを考慮すると説明欄にとって必須の要件といえます。
サンプル #2
有名マーケターの Neil Patel 氏の概要欄は、動画で話した内容を全て記載しています。動画のスピーチの文字起こしです。
動画のスピーチ内容を全て記載するメリットは、動画の内容をほぼ完全に Google に伝えられることです。そのため、動画中に使用される関連キーワードやフレーズでも検索表示を期待できます。
また、動画に関する豊富なキーワード情報を伝えることは、他のチャンネル動画の関連として表示する可能性も高めます。次は Ahrefs の動画ページですが、Neil Patel 氏の動画が関連表示されています。より多くの動画で関連動画として表示することは、動画の再生数を増加させる効果的な手段です。
動画の文字起こしは、専門サービスを利用するか自らで作成する方法がおすすめです。その他、YouTube の自動字幕起こし機能を利用してテキストをコピペすることもできます。ただし、自動字幕起こし機能はあまり正確ではないので編集が必要です。
タグ
タグには、ターゲットキーワードや、関連語・共起語などの LSIキーワードを登録します。タグは、Google と YouTube に動画の内容を伝えるだけでなく、他の動画のサイドバーで関連動画として表示されることに役立ちます。
また、上位表示している競合動画と同じタグを使用して、関連性が高いことをアピールすることも効果的です。競合動画が使用しているタグは、TubeBuddy でチェックできます。
字幕・翻訳
YouTube の翻訳ツールでは、動画の音声をテキスト化した字幕・翻訳をアップロードできます。動画のテキストバージョンを提供することで、YouTube にコンテンツの内容を完全に伝えることができるので、関連チャンネルへの表示率がアップする傾向にあります。
サムネイル
サムネイルは、クリック率に大きな違いを生み出します。シンプルで美しいサムネイルは、エンゲージメントを154%増加させます。そのため、人気動画のサムネイルの構成を参考に、次のポイントをおさえたサムネイルを作成します。
- 高画質な画像を用意する。(1280 × 720)
- サムネイルに、動画の内容を表現したテキストとブランドロゴを加える。
- テキストは、どんなデバイスでも視認できるサイズにする。
たとえば、udemy の人気講師である Phil氏が運営する Video School Online のサムネイルは、動画の内容をわかりやすく伝えています。
カード
動画にカードを追加して、視聴者に具体的なアクションをお願いする方法はとても効果的です。たとえば、動画カードを使用すれば、他の動画や再生リストにリンクできます。カードは、2017年の5月に廃止されたアノテーション機能の代替ツールです。
カードには次のような種類がありますので、動画の目的に合わせて最適なカードを選択します。
- チャンネルカード
- 寄付カード
- 視聴者ファンディング
- リンクカード
- アンケートカード
- 動画カード・再生リストカード
Update #1
Google ダニエル・マーシャク氏が、動画の SEO のベストプラクティスを解説しています。(日本語字幕あり)具体的には、次の項目について説明していますが、特に構造化データマークアップの提供についてが要注目です。
- 動画のインデックス方法
- 構造化データの提供方法
- サムネイルの重要性
- 動画のサイトマップの送信
- 動画ファイルのアクセス
Step4. 動画を宣伝する
次は、YouTube のプロモーション戦略です。動画をユーザーの目に触れる機会を増やすことと、埋め込み動画等によるリンクビルディングを目的としています。(ウェブサイトと同様に、YouTube も被リンクをランキング要因として使用している可能性が高いです。)
毎分500時間以上のビデオがアップロードされる競争が激しい YouTube で上位表示するためには、たくさんの視聴者を獲得する必要があります。「上位表示=たくさんの視聴者」といっても過言ではないぐらい重要ですので、プロモーションは必要不可欠なステップです。
1. ブログ記事に動画を埋め込む
ブログに動画を使用するのは、最もかんたんで効果的な方法です。そのため、ブログを投稿するときは、常に動画を設置することができないか検討するべきです。また、動画はサイト内滞在時間を高めることに役立ちますので、ウェブページの SEO にも好影響です。
2. ソーシャルメディアでシェアする
主要なソーシャルメディアで動画をシェアすることは基本戦略です。特に、Facebook や Twitter への動画投稿は、バイラルやエンゲージメントの向上を期待できます。
また、ソーシャルメディアのフォロワーに、チャンネル登録をお願いする投稿を定期的に行うことも効果的です。Buffer などのツールで投稿をスケジュール化することができます。
3. Q&Aサイトに動画で回答する
Q&Aサイトやフォーラムの回答に動画を使用することは、再生回数の増加だけでなく、あなたの専門性や信頼性の向上を期待できます。たとえば、テキストベースな回答が一般的なYahoo!知恵袋や OKWAVE などのQ&Aサイトで、参考となる動画のリンクを貼って回答します。
4. メールマガジン登録者にメールでお知らせする
あなたのメールマガジン・ニュースレターの登録者は、あなたの新着動画に好意的な反応を示す可能性が高い素晴らしい視聴者です。なぜなら、メルマガ登録者は、あなたが提供するコンテンツに価値を感じているからこそメールアドレスを登録しているからです。
そのため、新しい動画を投稿したら、まずメルマガ登録者にメールでお知らせするべきです。また、メールの本文だけでなく、署名に動画のリンクを設置するというテクニックもあります。
5. カードで関連動画を表示する
前述のように、YouTube のカード機能で、各動画の終わりに他の動画へのリンクや、チャンネル登録をお願いする Call To Action を表示します。
6. 人気 YouTuber とコラボレーションする
あなたの関連分野の動画投稿者と共同でビデオを投稿することで、お互いの視聴者にアプローチすることができます。たとえば、インタビュー形式のコンテンツであれば、自分よりも規模が大きなチャンネルを運営している人気投稿者にも依頼しやすくなります。
【注意】: ペナルティに注意する
動画のプロモーション戦略を練るうえでの1つ注意点があります。それは Google や YouTube を欺くような再生回数の増加方法を利用してはいけないということです。
たとえば、意図的に再生回数を増やすような自演サービスを利用した場合、ペナルティを受ける可能性があります。必要なのはリアルなユーザーです。長い間ユーザーに再生される動画が高い評価を受けるのです。
Extra Step. チャンネルの SEO
各動画の SEO だけでなく、チャンネルの SEO もとても重要です。なぜなら、登録者数の多いオーソリティーの高いチャンネルの動画のほうが、新規チャンネルの動画よりも上位表示される傾向にあるからです。
そのため、次のテクニックでは、チャンネルページを最適化して登録者数を増やすことを目的としています。登録者数が増加するほど、上位表示しやすくなるといっても過言ではありません。
1. ヘッダー画像を設定する
高画質なヘッダー画像(2560 × 1440)を設定します。ヘッダーには、チャンネルのコンセプトやスローガンを掲載します。プロダクトローンチで有名な Jeff Walker氏のチャンネルのヘッダーは、チャンネルの目的が一目でわかるデザインになっています。
2. ロゴを設定する
チャンネル名を含んだシンプルなロゴを設定します。
3. 概要ページを最適化する
チャンネルの概要ページは、ウェブサイトの概要ページ同様に重要です。あなたのコンテンツに興味をもったユーザーが、詳細な情報を求めてチェックするからです。そのため、次のポイントをおさえた概要を掲載します。
- 説明
- チャンネルのコンセプト・スローガン
- 自己紹介
- メインキーワードを含んだチャンネルの概要
- コンテンツの内容
- 対象となるユーザー
- チャンネル登録をお願いする文言
- お問い合わせ先
- ウェブサイトのリンク
- SNS のリンク
4. 再生リストを作る
再生リスト(プレイリスト)は、チャンネルの概要をかんたんに表現できるだけでなく、アクセスアップに役立ちます。なぜなら、再生リストのタイトルにキーワードを使用することで、YouTube の検索トラフィックを得られるからです。特に、ロングテールキーワードをターゲットにしたタイトルは上位表示しやすい傾向にあります。
あなたのチャンネルに動画が10以上あるならば、再生リストを作成してください。また、あえて他のチャンネルの関連動画をリストに加えることで、YouTube に関連性を伝えることもできます。
Next Step:5ステップの YouTube の SEO
この YouTube の SEOガイドでは、YouTube と Google検索に上位表示するための動画マーケティング戦略を次の5つのステップに分けて解説しました。
- ビデオキーワードの選定
- 動画制作
- YouTube の投稿設定
- プロモーション戦略
- チャンネルのSEO
どのステップも複雑な施策はありません。
ぜひ実践してみてください!
宮 義明は、儲け学の運営者で宮行政書士事務所の代表です。儲け学は、海外の最新 SEO ・ウェブマーケティング戦略や、SEOツール「Smallsteps」を公開しているマーケティング情報サイトです。宮 義明は、マーケティング関連のウェブサイトを10年以上運営しており、そこで得た経験や情報を発信しています。著者情報の続きはこちら
yuko says
こんにちは!
youtube上での検索回数をkeywordtoolで確認するとかなり大きめに検索回数が表示される傾向にある気がしています。(keywordtool.ioで表示される検索回数とyoutube上で検索した時に表示される動画の再生回数がCTRを考慮して計算するとあまりに比例しないため)
正しくyoutube上での検索回数を調べる方法を何かご存知でしょうか?
もしよかったら教えて頂けると助かります。
宮 義明 says
yukoさんこんにちは!
検索数と再生数の乖離についてですが、ユーザーが検索しても検索結果の動画をクリックしない割合が高いキーワードの場合は乖離が大きくなりますので、必ずしもデータが間違っているとは言えません。
しかし一方で、YouTubeのみの検索量を”正確”に提供しているツールはほとんどないので、keywordtool.ioのデータだけでなく、Googleなどの検索エンジンを含むトータルの検索量もキーワード選定の検討材料に利用したほうが無難と言えるかもしれません。