Google キーワードプランナーは、あなたのビジネスにとってベストなキーワードを明確なデータとともに教えてくれる素晴らしいSEO ツールです。
検索エンジンで上位表示したいキーワードを決めずにウェブコンテンツを作成することは、見えない的に向かって矢を放つようなものです。暗闇に矢を放つ前に、SEO対策の基礎であるキーワード選定を行ってください。
この記事では、Googleアドワーズが広告主用に提供しているキーワードプランナーを、初心者でも簡単にSEOツールとして最大限に活用する方法を解説します。
Step1. AdWordsのGoogleキーワードプランナーへのアクセス
キーワードプランナーの利用には、Googleアドワーズのアカウントが必要です。アカウントをもっていない場合は、基本事項を入力してアカウントを取得します。(既にリスティング広告を運用している人は必要はありません。)
アドワーズのアカウントにログインしたら、上部メニューの「運用ツール」から、「キーワードプランナー」を選択します。
4つのオプションが表示されますが、SEOのキーワードの調査に使用するのは次の3つだけです。
- 「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」
- 「キーワードのリストを組み合わせて新しいキーワード候補を取得」
- 「検索ボリュームと傾向を取得」
Step2. キーワードプランナーのオプションを選ぶ
SEOのキーワード調査ツールとしての機能をもつ3つのオプションは、それぞれ異なる特徴をもっています。この3つのオプションを適切に使いこなすことができれば、あなたのビジネスに効果的なキーワードのリストを構築することができます。
1.「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」
このオプションでは、新しいキーワードを見つけることができます。ただし、”新しい”といっても、あくまでも検索キーワードに関連する”新しい”キーワードであることを覚えておいてください。(Googleキーワードプランナーは、検索キーワードから連想して、全く新しいキーワードを生み出すことはできないのです。)
「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」を選択すると、詳細なメニューが表示されます。
1つ以上の項目を指定してください
ここの入力項目はとても重要です。この情報に基づいてキーワードプランナーがキーワードの調査を行います。
宣伝する商品やサービス
検索したいキーワードを複数入力することができます。ただし、ビッグキーワードや超激戦キーワードを入力するのはおすすめできません。(”クレジットカード”や”車”など)あなたのビジネスに関連する2~3語のキーワードを入力するのがおすすめです。
リンク先ページ
あなたのホームページや記事のURLを入力します。主にアドワーズ用のオプションですが、予想外のキーワードに出会うこともあります。
商品カテゴリ
Google内部のキーワードデータベースを利用しているオプションです。はじめの2つのオプションの補完的な機能ですが、見逃しているキーワードを発見することもあります。
超重要な3つのオプションの入力が完了したら、次は「ターゲット設定」です。
ターゲット設定
ターゲット設定では、ターゲットとなる市場の国、言語、検索エンジン(Googleパートナーの検索も含めるかどうか)を選択することができます。日本の市場を想定している場合は、国は日本、言語は日本語ということになります。
なお、「除外キーワード」には特別な設定は必要ありません。
検索のカスタマイズ
キーワードフィルタ
キーワードフィルタのオプションでは、「平均月間検索ボリューム」、「推奨入札価格」、「広告インプレッションエリア」、「競合性」の4つがあります。その中で主にキーワードの調査に使用するのは、「平均月間検索ボリューム」と「推奨入札価格」のオプションです。
たとえば、月間の検索数が300以下のキーワードは必要ないと考えるのならば、300という数値を入力するだけで300以下のキーワードを除外することができます。
推奨入札価格も同様に設定することができます。(推奨入札価格が高いキーワードほど、収益に結びつくキーワードである可能性が高い。)
キーワードオプション
キーワードオプションは4つ項目がありますが、特に設定する必要はありません。(アダルト関係キーワードを調査している場合は一番下を”オン”に設定する。)
含めるキーワード
キーワードの検索結果に必ず含めたいキーワードを入力します。
期間
月間検索数の平均を表示する期間を指定することができます。
以上の設定完了後、「候補を取得」をクリックするとキーワード結果のページが表示されます。
2. 「キーワードのリストを組み合わせて新しいキーワード候補を取得」
このオプションは、キーワードのグループを組み合わせて数多くのキーワードの生み出します。eコマース系のキーワードを調査するときに、あなたの商品に関してユーザーが使う可能性のあるキーワードを片っ端からリストアップすることに役立ちます。
まず、リスト1にキーワードのリストを入力します。
次に、リスト2にキーワードのリストを入力します。(右端の×をクリックすれば、リスト3も追加できます。)
入力の完了後、「検索ボリュームを取得」をクリックすれば、キーワード候補と検索ボリュームが表示されます。
2. 「検索ボリュームと傾向を取得」
このオプションは、既にキーワードのリストをもっている場合に、検索ボリュームを調査するために使用します。新しいキーワードを発見するためのオプションではありませんので注意が必要です。
キーワードのリストをコピペして入力するか、CSVファイルをアップロードすることで検索ボリュームを素早く調査することができます。
ターゲット設定・期間
「ターゲット設定」、「期間」は、「新しいキーワードと広告グループの候補を検索」の場合と同様です。
以上の設定完了後、「検索ボリュームを取得」をクリックすれば、入力したキーワードが月にどれだけの人に検索されているのかを知ることができます。
Step3. キーワードの検索結果を見る
これまで解説した3つのオプションを利用すると、次のようなキーワードの検索結果が表示されます。
結果ページを細かくみていきましょう。まず、左のサイドバーです。サイドバーには「ターゲット設定」、「検索のカスタマイズ」が表示されています。
サイトバーの設定は、結果が表示された後も変更することができますので、検索ボリュームなどを調節してキーワードを絞り込むことができます。
次に真ん中のカラムでは、キーワードに2つのタブ、「広告グループ候補」と「キーワード候補」が表示されます。
一見「キーワード候補」のタブで表示されるキーワードを重視しそうですが、広告グループに表示されるキーワードもとても重要です。他の人が見落としているお宝キーワードがあるかもしれません。
「キーワード候補」をクリックすると、次のように表示されます。
わかりづらい用語の意味
月間平均検索ボリューム
月平均の検索ボリュームを示した数値ですが、完全に正確なわけではありません。”バレンタイン”などの時期によって大きく検索ボリュームが異なるキーワードであっても、数値を平均化していることを覚えておいてください。
月間平均検索ボリュームのアイコン
「平均月間検索ボリューム」のアイコンをクリックするとグラフが表示されますこのグラフでは、キーワードの検索量が季節ごとにどのように変動しているかや、キーワード自体の上昇傾向・下降傾向を把握することができます。
競合度
キーワードに入札している広告主の数を、”高、中、低”で表示しています。
推奨入札価格
推奨入札価格が高ければ収益化できる可能性が高いキーワード、つまり儲かるキーワードである可能性が高いといえるでしょう。
Step4. 儲かるキーワードを探す
Googleキーワードプランナーの使い方、オプションの特徴をマスターしたら、いよいよ本格的にキーワードを調査するときです。特に、ECサイトの運営者にはマスターしてもらいたい基本テクニックです。
あなたのウェブサイトのトラフィックを増加させつつ、収益も得られる”儲かるキーワード”を探しましょう。
1. 「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」のオプションを選択する。
新しいキーワードを探す場合は、キーワードプランナーの「フレーズ、ウェブサイト、カテゴリを使用して新しいキーワードを検索」のオプションが最適です。
まず、検索するキーワードの考える場合は、広すぎず狭すぎないキーワードを選ぶのがおすすめです。2~3語のキーワードから検索してみましょう。
たとえば、あなたがノンカフェイン系の紅茶を販売しているとしましょう。この場合、”紅茶”というキーワードは広すぎます。また、”ノンカフェイン紅茶の効能”というキーワードは狭すぎます。”ノンカフェイン 紅茶”というキーワードはちょうどいいでしょう。
「宣伝する商品・サービス」に、”ノンカフェイン 紅茶”というキーワードを入力して、「候補を取得」をクリックします。
結果が表示されたら、まず「広告グループ候補」を見ます。キーワードとして良さそうなグループ名がないかをチェックしましょう。
次にグループ名をクリックします。
グループに含まれているキーワードが表示されます。
ここで表示されるキーワードの中には、「キーワード候補」で表示されないキーワードもあります。そのため、あなたのコンテンツに適したキーワードがあったらリストアップしておきましょう。
次に、今度は「キーワード候補」のタブをクリックします。
この検索結果からもキーワードを選んでいきます。
キーワードを選定するポイントはいくつかありますが、最低次の3つのポイントを考慮して選ぶのがおすすめです。
1. 検索ボリューム
検索ボリュームが大きければ大きいほどいいです。(もちろん競合度などを抜きにして考えればの話。)
2. 収益性
競合度や推奨入札価格が高いキーワードは、収益性の高いキーワードである可能性が高いといえます。たとえば、”紅茶 通販”というキーワードは、月間平均検索ボリュームは少ないですが、競合度と推奨入札価格が高いです。
つまり、”紅茶 通販”というキーワードから得られるトラフィックが、収益に結び付きやすいということを意味しています。
3. オーガニック検索時のSEO競合度
オーガニック検索時のSEO競合度も、キーワードを判断するポイントです。Googleの検索結果の1ページ目に表示されるサイトが内部対策を適切に施している場合、キーワードの収益性が高い可能性があります。
以上がGoogleキーワードプランナーの基本的な使い方です。
あなたが次にするべきこと
キーワードプランナーの基本的な使い方・用語をマスターしたあなたが次にするべきことは、コンテンツに正しいキーワードを設定することです。適切なキーワード選定を行うことはトラフィックの獲得だけでなく、ライバルよりも多くの顧客をもたらします。
宮 義明は、儲け学の運営者で宮行政書士事務所の代表です。儲け学は、海外の最新 SEO ・ウェブマーケティング戦略や、SEOツール「Smallsteps」を公開しているマーケティング情報サイトです。宮 義明は、マーケティング関連のウェブサイトを10年以上運営しており、そこで得た経験や情報を発信しています。著者情報の続きはこちら
まつ says
宮様
はじめまして、まつと申します。
キーワードプランナーについて検索していると宮様の記事にたどりつきました。
Googleキーワードプランナーについてご質問がございます。
キーワードプランナーを利用したいと考えておりますが
現在、Google AdWordsの登録が必須になっております。
⇒https://adwords.google.co.jp/keywordplanner
Google AdWordsは、広告主に対するクリック課金型の広告サービスですが
そのサービス自体には興味がありません。
ですので、正直に言うとAdWordsにはお金をかけたくはありません。
しかし、キーワードプランナーは無料で使えるという情報を聞いております。
AdWordsに登録しても、必ずしも広告を載せる必要がない。
だから、キーワードプランナーは無料で利用できるという解釈で良いのでしょうか?
もし、利用にお金がかかっているのであれば
月額いくらぐらい使用していますか?
ご教示ください。
よろしくお願い致します。
Yoshiaki Miya says
こんにちは、まつさん。
アドワーズの登録は無料です。
まつさんのおっしゃるとおり広告を掲載しない限り無料ですので、ぜひキーワードプランナーを試してみてください!
まつ says
宮様
疑問が解消されました。
ありがとうございます!
とりあえずアドワーズに登録することから始めたいと思います!